【vol.8】“理念経営”という、果てなき挑戦

【vol.8】“理念経営”という、果てなき挑戦
目次

理念は、語るのは簡単です。
でも、実践するとなれば、それは“覚悟ある挑戦”になります。

「一隅を照らそう」──
この言葉を掲げ、リアンはここまで歩んできました。

でも実際は、理想を掲げたその日から、
“それを守り抜けるか”という試練毎日です。


■まず、流通という壁。

私たちの多くの商品は、“サロン専売品”です。

  • 不正流通には毅然と対応すること

  • 価格を守ること

  • 現場の価値を守ること

この3つを徹底するために、販売経路の選定には何度も頭を悩ませてきました。


正直、売上を伸ばそうと思えば、いくらでも手段はあります。

ネット直販、ポイントキャンペーン、タイムセール……
けれど、それらを始めた瞬間、
全ての価値が崩れていくことを、私はよく知っています。

だからこそ、私たちはこう決めました。

「売上は、時間をかけて築けばいい。
でも、“信頼”は、たった一度で崩れる。
だから、私たちは“信頼”を最優先にする。」


■次に、販路のあり方。

b-ternal シリーズを取り扱っていただくサロン様は、
誰でもOK、ではありません。

私たちの価値観や、商品の背景に共感してくださる方だけに、商品をご案内しています。


その代わり、導入してくださった方には、徹底して寄り添います。

  • 商品説明

  • 販売方法

  • 情報提供

  • 販促支援

これらは、私たちにとって「義務」ではなく、「関係性を育てる営み」です。

売って終わりの取引ではなく、“共に創っていく”関係を築きたい。
それが、リアンの販路のあり方です。


■そして、雇用。

私たちは今、“人を育てること”にも本気で取り組んでいます。

商品開発や販売だけでなく、組織づくりにも理念を通す。

これが、実は一番難しい。


数字の論理だけを持ち込めば、効率は上がる。
でも理念を通すと、時間もかかるし、面倒だし、説明も要る。

それでも、私たちはこう決めています。

「理念のない組織に、理念ある商品は育てられない」


私たちがやっているのは、
単なるビジネスではありません。

これは、“思想をかたちにする仕事”です。


だからこそ──
売り方にも、流し方にも、仲間の育て方にも、
すべてに“理念との一貫性”が必要だと思っています。


理念経営とは、かっこいいスローガンではなく、

「信じたことを、経営のすべてに通すこと」

だからこそ、迷うし、ぶれそうになる。
でも、それでも貫きたい。


理念を“ポスター”にして終わらせるのではなく、
理念を“日常”に落とし込む。

それが、リアンが目指す“本当の理念経営”です。


理想を掲げるだけなら、誰でもできる。
でも、“理想を続けられる仕組み”を持つことは、容易じゃない。

私たちはそれを、事業・流通・組織すべてに宿らせたいと思っています。


これは、一生かかっても完成しない挑戦かもしれない。
でもだからこそ、やる意味がある。


理念経営とは、

「あり方から日々の実践を通すという、終わりなき挑戦」


そして今、少しずつ、理念を共に背負ってくれる仲間が増えてきました。


理念は、一人では文化にならない。
“共に生きる人”がいてこそ、
そこに血が通い、温度が生まれ、魂が伝わっていく。


これからも、理念を組織に根づかせていく旅は続きます。

でもその果てなき挑戦の先にこそ、
リアンの未来があると、私は信じています。


[次章予告]

第9章|“ひとづくり”という、本当の事業

── 商品よりも、人。育てることが、すべての基盤になる。

時 昴
記事を書いた人
時 昴さん